8-10 イエスとともに歩む道 7
1月10日、日経新聞朝刊文化欄は、タイムリーに「古事記」を取り上げてくれた。祖父ネットは英語版も持っているし、親友の勤めている筑摩書房のものを一式そろえている。
記事によれば「読み直される古事記/混迷する日本/原点を問う」である。ここでも日本の「かみ」を取り上げたばかり、要するに誰しも気になるところである。先年、松坂を訪ねた。本居宣長館を見たのであるが、昔から気になる人であった。宣長の師、賀茂真淵の墓は品川にある。十年ほど前に沢庵和尚を調べたときに偶然見つけた。
沢庵の墓は、大きな自然石がごろりと横になったもの。その前に水盤がある。それを覗き込んで水面(みなも)を見ていると、水の面と言うものはいつも動いていることが分かる。いわば人の心はそれと同じことである、と言う意味であろう。特に新幹線が通ると、水の動きは一段と激しくなる。空も見える、木々が写る、そして水面が揺れる。春新緑の頃に訪ねたことがある。真淵の墓はその近くである。
なかなかヨハネ伝に入らないが、ことのついでに今朝の日経新聞、「春秋」欄で読んで気に入った言葉を書きたい。「つまるところ人生とは一冊の本、一人の女性、一人の親友、一本の酒、一つの言葉(詩)を求める旅だったな」と書いた70歳の人がいる、と書いてあった。さしずめ祖父ネットにとって、一冊の本は聖書、一つの言葉とはイエスは「かみ」である、であろう。一人の女性は言うまでもない、一人の親友とは、おおむねそんな数、一本の酒は最近になって少々たしなんでいる。
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