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2018.11.15

永遠の生命と天国の鍵

 

 クローニンなどという小説家を、知る人は今はいないと思う。

 私が結婚した頃に読んだ本で(出版年月日から知る)、再読している。題が「天国の鍵」である。

 もちろん永遠の生命、を書いているので、思い出したのだ。なぜ読んだのか、今もって理解できないが、妙に題名に印象が強かった。そこで理由はともかく、古書で買って安心したのは5000円近くしたからである。要するに、今も読まれているに違いない。で、かなり真剣に読んでみた。はじめは、がっかりした。カトリックの物語か、と、思ったのである。

 プロテスタントで、無教会を信奉する私には、関係のない話かと思った。天国を目指すクリスチャンとしては同じでも、その両者の歴史的経緯は複雑である。明治学院を開いたヘボン式ローマ字の考案者、ヘボンは長老派だと言われる。私が洗礼を受けた教会の牧師は、当時宗教改革者カルヴァンの研究者だと言われ、フェイリス女学院の院長でもあった。

 で、私は長老派と言われるキリスト教の派を、信仰のベースにしている。作家のクローニン(苦労人)をWikipediaで調べてみると、なんと彼の出身地は長老派と関係のある場所で。広く言えばイギリスで、ここの歴史は実はキリスト教的に言えば複雑すぎて、日本人には理解が届かない。

 だから、しばらく読んでみて、長老派が出た時は嬉しかったが、これこそ私の「書物」であるとは理解できても、普通の人のために祖父ネットに書いても、おそらく興味はないと、思った。難しすぎる、と思う。しかし、ことは簡単ではないが、天国を考え、永遠の生命を考えるという、なんともややこしい話は、こういった話も付け加えなければ、完結はしない。

 小説には、いきなりその話、天国、が出る。一人の、高齢の、といっても70歳前半のようで、今の77歳の私より若い人の話である。ともかく読むことにした。少し、一般の人の興味を引くために書くと。いよいよ、イギリスがEUから離脱する手続きが終盤にきた、イギリスはややこしい国である。その私も、もっとややこしくいうと、今まさにキリスト教の籍は、聖公会というイギリス系の教会にある。その教会に出席した理由は、書くとまた長くなる。ので、書かない。

 自分の死も近づいたので、葬式を教会であげたらどうかという嬉しい妻の言葉に、励まされ、母教会たるプロテスタントの教会に転籍しようと思って、少しいじってみた。ところ、まさに、がっくりきたのは、その官僚的で生意気な教会の態度の、言葉の隅々に腹が立って、やめてしまったという、読んでいてもわからないだろうという、ことまでやってしまった。

 そのあと、なので、こう書けば書くほど、キリスト教はややこしいと、わかってもらえるだろう。なにせ、天国や永遠の生命論にいたるのであるから、ややこしくないわけはないが。実い鬱陶しい宗教である。と、いっておこう。

 その鬱陶しい話が、「天国の鍵」に、すぐ出てくる。

 

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 21ページ。100年前、エッタルの土地は、プロテスタントの長老派の血で飾られたが、今では逆に、カトリックの信者が容赦なく弾圧されるというめぐりあわせになっていた。新しい市長が先導になって、猛烈な宗教的迫害が最近起こったのである。

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 となると、354ページもある小説は、ぐっと、私のみじかなものになる、朝となった。  

 

 

 筒井友美個展 「帰る場所」

  https://m.youtube.com/watch?v=uhejKeFZBGc  

 

 下の写真は筒井友美個展の動画から

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