絵画

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2019.05.21

永遠の生命と進歩の概念、少年興亜讃美歌第一番、と世界堂

 僕の友達が軍歌だね、と言った興亜讃美歌少年版。その一番の歌詞を読みながら(国会図書館デジタルから)いささか考えている。いうまでものないが、僕がまだ三歳か四歳の時で。父は零戦の地下製造工場建設現場で設計監理者として働いていた。頃にできた讃美歌である。例えばこうだ。題名は祖国日本。そのはじめの部分を書いてみよう。よろず代かわらぬ 御座(みくら、と読ませるがワープロで出ない)にのぼり 皇国(みくに、と読ませて、ワープロに出ない)を統べます すめらぎ尊(字が潰れて読めないが、とうとし、か)など、天皇の尊貴を歌っている。が、イエスキリストや神は出てこない。これが明治学院など当時の指導者が、指導してできた讃美歌である。この現実を前にして、絶対天皇制の怖さを感じるのは僕ばかりではないと思う。

 要するに人間が人間を支配する究極のフォームなのであろう。これを愛国主義、という言葉で呼んだ時代だった。このような天皇制は敗戦後でも、徹底的な排撃を見事に回避している。それが、日本文化の良い面でもあるか。令和という時代のネーミングは、日本独特のもので、世界中が面白がる。のも、この日本の特殊性が面白いのであろう。日本が戦後、敵国の文化を借りて平和憲法を生み出しても、それは借り物であるなどという日本人も未だ絶えない。世界を平和に保ち、なんとか破滅を回避したいのは誰も同じであろう。だがしかし、現実はついに世界的な激突を明日に迎えているような、怪しい雰囲気が漂う。と見るのは、私のような老人だけだろうか。これは、人間全体世界中で深く考えなければ、ならないことである。

 昨日、池袋パルコの世界堂で画材を買った。ここのところ水彩画を描いていて、ここでも(祖父ネット)その喜びを書いている。絵を描くということは、僕にとっては原爆の図を描くことではない。僕はそれよりも近くの公園の緑のくさぐさや、大木を描くのが好きなのだ。僕は、父が信州で零戦工場の建設に汗を流している時、そんなことは全く知らずに。そこいらのくさぐさや杏やホタルやトンボや川魚や山や谷や、を駆け抜けたりして、遊んでばかりいたのである。近所の子が、都会っ子の僕を珍しがって、いじめたりしたのであろうとしても(記憶にない)、子供だからいつか僕も仲間になって、子供らは猿のように素早い集団となり、あの山や谷や川やを、飛び回っていたのである。で、僕は、平和が好きなのだ。

 で、僕はくさぐさが好きなのだ。野辺に咲く小さな花は僕が特に好きなもので、何の気なしに見ていて、そこに僕はここにいる、という風に語りかけて来るのが好きなのだ。で、つくずく、美しいと思うのだ。で、僕は。世界堂で、一番高い水彩画用紙を買い、一番高い水彩絵の具を使って、くさはらに座り込んで絵を描くのだ。顔なじみの画家でもある世界堂のT氏は、僕に。来年は世界堂が80年周年記念なのですが、何かいい企画がないですか、と問うてくれた。ので、僕は、平和こそ絵画のベースである、と力説して。テーマは「平和の絵画」、にしてもらいと言ったのである。

 もちろん絵画史では戦争画なども有名であるが、本来聖歌であるべき興亜讃美歌などにも、想像を絶する戦争思想が作曲されているが。しかし、僕は。これからの世界は(世界堂は)、つまり第三次世界大戦を避けるには。僕の愛する絵画の世界しかないと、強調したいと思ったのである。それは、僕が、幼児期。信州の佐久で自然から教わった、何ものにも変えられない、絵画の尊さの象徴であると、僕は主張したいのだ。僕は、今も。佐久美術館の友の会に属する不良会員であるが、それは僕の思い込みである片思いの、郷里として。それが、僕の価値観の絵画的高さの象徴なのであると、T氏に提案したのは。僕の老人としての人生の快挙、なのだと。言って。世界に平和があってこその、絵画であるのは言うまでもない。と、言って帰ってきたのである。

◯◯◯

筒井友美作品。「帰る場所」、 https://m.youtube.com/watch?v=uhejKeFZBGc

 

 

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